画像のファイル形式にはいくつか種類があります。よく使われるのは「JPG」「GIF」「PNG」の3種類です。それぞれの特徴と使い分け方を解説します。
とりあえず使い分け方だけ知りたいという方のために、先に簡単にまとめを書いておきます。解説は後からしますので、詳しく知りたいという方だけ見てもらえば大丈夫です。
【JPG】 : たくさんの色を使った画像を軽くするのが得意。
⇒ 写真の保存ならJPG!(透過画像には対応していない。)
【GIF】 : 色の数が少ない画像を軽くするのが得意。
⇒ イラストの保存ならGIF!(透過画像には対応しているがあまりキレイではない。)
【PNG】 : 透過画像をキレイに保存するのが得意。
⇒ 透明な必要がある画像ならPNG!(色が多いとデータ容量は重くなってしまう)
それぞれの違いを書きましたが、特にデータ容量を軽くする必要がないという場合はファイル形式にこだわる必要もありません。どれを選んで良いか分からないときは、とりあえずJPGをおすすめします。
それでは、それぞれのファイル形式の特徴を解説していきます。そもそも、どうして色々なファイル形式があるかというと、次の二つの目的のためです。
①画像のデータ容量を軽くするため ②透過画像に対応するため
<①画像のデータ容量を軽くする>
画像のデータはもともと容量がとても重く、そのままだと人に送るときにも不便ですし、WEBサイトに使う場合にページの表示が遅くなってしまいます。そこでファイル形式を変えることでデータ容量を軽くしてくれます。このときファイル形式ごとに、どんな画像を軽くするのが得意かに違いがあるので適切なファイル形式を選ぶ必要があります。
<②透過画像に対応する>
「透過画像」とは、部分的に透明な画像のことです。透明な部分があることで、その画像を別の画像の上に重ねるだけで簡単に合成することが出来て便利です。
JPEGは、たくさんの色を使った画像を軽くするのが得意な形式です。写真の画像はJPEGで保存しましょう。なぜかというと、例えば青空を撮った写真は青色だけの画像にも思えますが、その中には微妙に濃さや色合いの違う青色が含まれています。そういった微妙な違いも別の色ということになるので、写真はどうしても色の数が多くなりやすいからです。
※JPEGは透過画像には対応していません。
GIFは、あまり色を使っていない画像を軽くするのが得意な形式です。PCで描いたイラストやWEB用のボタンなどの画像はGIFで保存しましょう。なぜかというと、イラストなどは、ベタ塗りの部分が多く色の数が少ないことが多いからです。逆に言えば、グラデーションをたくさん使っていればイラストでも色の数が多くなるのでJPEGの方が軽くなることもあります。
※GIF透過画像に対応していますが、あまりキレイではありません。
PNGは、透過画像をキレイに保存するのが得意な形式です。透過画像を使いたいならPNGを選びましょう。データサイズに関しては、GIFと同じ用に色の数が少ないほどデータ容量が軽くなる形式です。色数が少ない場合はGIFよりも、もう少しだけデータ容量を軽くすることができますが、GIMP2ではそのために細かい設定をする必要があるので、このサイトでは透明にする必要がない場合はGIFでの保存をおすすめします。
最後に実際にそれぞれの形式でのキレイさとファイルサイズを見てみましょう。
※画像をクリックすると拡大して見ることが出来ます。
<写真>
データ容量:167KB
JPEGの最高品質の画像。全体がくっきりとしていてキレイ。
データ容量:17.2KB
良くみると背景の緑の部分にうっすらと四角くにじんだような部分がある。データ容量は10分の1近くにまで減った。
データ容量:7.95KB
全体に四角くにじんだ部分がある。データ容量はさらに減った。
データ容量:132KB
背景の緑が溶けたように、にじんでいる。データ容量も重い。
データ容量:381KB
全体がくっきりとしていてキレイだが、データ容量はかなり重い。
<イラスト>
データ容量:18.8KB
全体にくっきりとしていてキレイ。データ容量も軽い。
データ容量:42.3KB
全体がくっきりとしていてキレイだが、データ容量はやや重い。
データ容量:18.9KB
GIFとほぼ同じデータ容量に合わせたもの。よく見ると線の周りがにじんでいる。
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