画像全体の大きさを変更する方法を紹介します。画像は大きいものを小さくする時はほとんど劣化しませんが、小さいものを拡大してしまうと大きく劣化します。あとで大きさを変えるかもしれない画像は最初から大きめのサイズで作っておきましょう。
画像を開いたら、画像ウインドウの上のメニューから「画像」→「画像の拡大・縮小」をクリックしましょう。すると「画像の拡大・縮小」ウインドウが出てきます。ここでサイズや品質を設定しましょう。
設定項目は以下のようになっています。
【A】幅・高さ:
拡大や縮小をしたあとの大きさを指定します。
【B】水平解像度・垂直解像度:
画像のきめの細かさを指定します。PCでみる画像は水平・垂直とも「72ピクセル/in」にしましょう。印刷用の画像の場合は水平・垂直とも「300ピクセル/in」くらいが一般的です。デフォルトで元の画像の解像度が入力されているので特に必要がなければ変更しなくてOKです。
【C】補間方法:
GIMPでは拡大や縮小をしたときの画像の劣化が目立たなくなるように調整してくれます。この項目ではその調整の仕方を選ぶことが出来ます。特に必要がなければデフォルトの「キュービック」のままでOKです。
設定を決めたら「拡大縮小」ボタンをクリックすれば、画像のサイズが変更できます。
項目の中で一番分かりにくいのが「補間方法」の項目だと思うので実際に比べてみました。下の画像は「幅540px・高さ180px」の画像を、一度3分の1のサイズに縮小してからもう一度3倍に拡大するという作業をそれぞれ違った「補間方法」で行っています。拡大で劣化しているので、その違いを見てみましょう。
まずは拡大・縮小をしていない画像です。全体にクッキリしています。
「補間しない」を選んだもの。画像は四角い点(ピクセル)の集まりで出来ているので、補間しないと四角が大きくなってドット絵のようになっています。
「線形」を選んだもの。画像をぼかすことでドット状の劣化をごまかしているようです。
「キュービック」を選んだもの。線形とほぼ同じですが、よくみると猫の黒目などが少しだけクッキリしてます。ぼかし方に強弱を付けているようです。
「Sinc(Lanczos3)」を選んだもの。キュービックよりぼかし方が大きく、強弱も強い感じです。
試してみるとこの画像では「Sinc(Lanczos3)」が一番良い結果でした。特に、ぼかして補間しているので右側の背景など元々ぼけている部分は見た目の劣化は少ないようです。ただ、どれも大きく劣化していることに変わりないので画像は拡大すると大きく劣化してしまうと思っておいた方が良いですね。
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