WEBサイトのホームボタンなどで使えるアイコンをイチから作る方法を紹介します。今回は前後編の2回に分けています。この後編の記事では前編で作ったアイコンにグラデーションや影をつけていきます。
今回は、「前編」の続きです。前編までの手順を終わらせた状態のファイルを用意しましたので、必要な場合は以下よりダウンロードしてみて下さい。zipファイルにしてありますのでダウンロード後に解凍して下さい。
sample-icon-home-1.zip / 15.5 KB
このアイコンの作成では、「前編」からグリッドを使って制作を進めています。画像ウインドウの上のメニューの「表示」を開き、【A】「グリッドを表示」と【B】「グリッドにスナップ」にチェックが入っていることを確認して下さい。入っていなければクリックして入れましょう。また、グリッドは画像ウインドウの上のメニューの「画像」→「グリッドの設定」から、「線種」の項目を【C】「共通部分(点)」にしてあります。(「間隔」の項目は、幅・高さともに「10px」です。)
それではグラデーションを付けていきます。まずはグラデーション用のレイヤーを作りましょう。
レイヤーダイアログの「家」レイヤーを選択した状態で、
【A】「新しいレイヤーを追加」ボタンをクリックして、「新規レイヤー」ウインドウを出して下さい。
【B】「レイヤー名」の項目を「グラデーション - 縦01」と入力して
【C】「OK」ボタンをクリックして下さい。一番上に新しいレイヤーが出来ます。
次にパスダイアログをクリックして開き、「円 - 02」を選んで
【A】「パスから選択範囲を作成」ボタンをクリックします。これで水色の円の部分の選択範囲が出来ます。
そして、ツールボックスから【B】「ブレンド」ツールを選んで下さい。色の設定は「描画色」を「白」、「背景色」を「黒」にしましょう。そしてツールオプションで、【C】「形状」の項目を「線形」にします。
この状態で水色の円の上端から始めて下端までマウスをドラッグして下さい。白→黒のグラデーションで塗ることが出来ます。
次にレイヤーダイアログに戻り、今描いた「グラデーション - 縦01」レイヤーの
【A】モードを「スクリーン」にしましょう。色が重なって水色のグラデーションになりました。
ただ、このままでは明るすぎるので、
【B】「不透明度」を「65」にしましょう。
次は下から上へのグラデーションです。
【A】「新しいレイヤーを追加」ボタンをクリックし、「新規レイヤー」ウインドウの
【B】「レイヤー名」の項目を「グラデーション - 縦02」にして
【C】「OK」ボタンをクリックして下さい。「グラデーション - 縦02」レイヤーが出来ます。
まだ水色の円の選択範囲が出来たままなのでそのまま塗っていきます。「ブレンド」ツールの設定もそのままでOKです。今度は水色の円の下端から始めて、ちょうど家のアイコンの下端のところまでマウスをドラッグして離しましょう。さっきとは逆に下から上に向かって白→黒のグラデーションが出来ました。
グラデーションが出来たらさっきと同じように
【A】モードを「スクリーン」にします。
【B】「不透明度」は少し濃い目の「85」にしましょう。グラデーションがさらに重なりました。
次は円の外側に向かって広がるグラデーションを付けていきます。
【A】「新しいレイヤーを追加」ボタンをクリックし、「新規レイヤー」ウインドウの
【B】「レイヤー名」の項目を「グラデーション - 円01」にして
【C】「OK」ボタンをクリックして下さい。「グラデーション - 円01」レイヤーが出来ます。
そして、ブレンドツールのツールオプションの
【A】「形状」の項目を「放射状」に変更して下さい。
【B】今度は、円の中心から始めて円の端までマウスをドラッグして離しましょう。
円の中心が分かりづらい場合は、
【C】画像ウインドウの下の座標が「240.0, 240.0」の位置を確認すれば分かりやすいです。
グラデーションが出来たら、
【A】レイヤーのモードを「オーバーレイ」にして、【B】不透明度を「80」にしましょう。
グラデーションが重なって立体感が出てきました。
次はもう少し立体感を強くします。今作った「グラデーション - 円01」レイヤーを選択した状態で、
【A】「レイヤーを複製」ボタンを押してコピーします。
【B】コピーしたレイヤーのモードを「スクリーン」に、【C】不透明度を「40」に変更します。
【D】レイヤーの名前は「グラデーション - 円02」に変更しておきましょう。
次はフチを付けます。フチ用のレイヤーをつくりましょう。
【A】「新しいレイヤーを追加」ボタンをクリックしたら、
【B】「新規レイヤー」ウインドウの「レイヤー名」の項目を「フチ」にして、
【C】「OK」ボタンをクリックして下さい。
そしてパスダイアログを開き、水色の円の選択範囲が出来たままの状態で「円 - 03」のパスを選択して右クリックし、出てきたメニューの中から「選択範囲から引く」をクリックしましょう。すると選択範囲から「円 - 03」の範囲が引かれてフチの形の選択範囲が出来ます。
次にツールボックスから「塗りつぶし」ツールを選んで、「描画色」を「黒」にしたら選択範囲の内側をクリックしてフチを黒く塗りましょう。
そしてレイヤーダイアログに戻り、「フチ」レイヤーの
【A】モードを「オーバーレイ」に、【B】「不透明度」を「35」にしましょう。
レイヤーが重なってフチの部分が出来ました。
次は丸い反射の部分を作ります。
【A】「新しいレイヤーを追加」ボタンをクリックしたら、
【B】「新規レイヤー」ウインドウの「レイヤー名」の項目を「反射」にして、
【C】「OK」ボタンをクリックして下さい。
そしてツールボックスから「楕円選択」ツールを選び、下の図のような反射用の選択範囲を作ります。数値で設定する場合は、ツールオプションで「開始位置」の項目を「130, 60」、「大きさ」の項目を「220, 120」にして下さい。
選択範囲が出来たら、グラデーションで塗っていきましょう。ツールオプションから
【A】「ブレンド」ツールを選んだら「描画色」を「白」、「背景色」を「黒」にします。さらにツールオプションで
【B】「形状」の項目を「線形」にします。この状態で楕円の選択範囲の上端から始めて下端までマウスをドラッグして下さい。白→黒のグラデーションで塗ることが出来ます。
次に今塗った「反射」レイヤーのモードを「スクリーン」、不透明度を「85」にしましょう。色が重なってアイコンに反射を付けることが出来ました!これで全てのグラデーションを塗ることが出来ました。グリッドは非表示にしてしまってOKです。
最後に一番外側の円に影をつけましょう。一番下の「背景」レイヤーを選択して、
【A】「新しいレイヤーを追加」ボタンをクリックしたら、
【B】「新規レイヤー」ウインドウの「レイヤー名」の項目を「影」にして、
【C】「OK」ボタンをクリックして下さい。
「背景」レイヤーと「円 - 01」レイヤーの間に「影」レイヤーが出来ます。
次にパスダイアログに切り替えて「円 - 01」のパスを選んで
【A】「パスから選択範囲を作成」ボタンをクリックして選択範囲を作って下さい。
【B】そしてツールボックスから「塗りつぶし」ツールを選び、
【C】「描画色」を「黒」にしたら選択範囲の内側をクリックして塗って下さい。
「影」レイヤーは「円 - 01」レイヤーの下に隠れてしまっているので見た目は変化しませんがOKです。
塗り終わったら画像ウインドウの上のメニューから「選択」→「選択を解除」をクリックして選択範囲を消してください。(Shift + Ctrl + Aでも同じ操作が出来ます。)これをしないと影が外に円の内側で切れてしまい上手く作ることができません。
そして、「影レイヤー」を選んだ状態のまま、画像ウインドウの上のメニューから「フィルタ」→「ぼかし」→「ガウシアンぼかし」をクリックして下さい。「ガウシアンぼかし」ウインドウが出て来ますので、
【A】「ぼかし半径」の項目を「水平・垂直ともに20px」にして、
【B】「OK」ボタンをクリックして適用して下さい。
【C】ぼかしを適用したら「背景」レイヤーの目のマークをクリックして表示状態にしましょう。
黒く塗った円がぼけて影になりました。ただ、このままでは色が濃すぎるので
「影」レイヤーを選んで、「不透明度」を「12」にして薄くしましょう。
お疲れ様です。これでアイコンの完成です!
今回のアイコンはグラデーションをレイヤーを重ねて付けているので不透明度を変えれば反射の度合いなどもあとからでも調節できます。また家のアイコンの「円 - 01」レイヤーだけ色を変えれば別のカラーバージョンにも出来ますし、「家」レイヤーを変えれば別のアイコンにも変更できます。
完成!
グラデーションなし
【おまけ】
「円 - 01」レイヤーの色を変えてみました。パターンで塗ってもちゃんとグラデーションが反映されます。アイディア次第で色々なアレンジが出来るので自分好みのデザインを探してみるのもおもしろいと思います。
【関連記事】
⇒「ホームボタンのアイコンを作る(前編)」