GIMP2には、たくさんのレイヤーモードが用意されています。それぞれに違った効果がありますので、ひとつずつ合成の結果を紹介していきます。
レイヤーモードはたくさんあるので、全てを覚える必要はありません。使うときは実際に試した結果で選ぶというくらいに考えておけば大丈夫です。ちなみに良く使うのは「スクリーン・乗算・加算・オーバーレイ」あたりになると思います。
ここでは例として、「①花」レイヤーの上に「②空」レイヤーを重ね、上になっている「②空」レイヤーのモードを変えてみました。どんな効果が出るか見てみましょう。
①花
②空
<通常>
そのままレイヤーを重ねるレイヤーモードです。透明な部分がある場合のみ下のレイヤーが見えます。
<ディザ合成:不透明度70%>
半透明の部分にノイズをかけながら透かすレイヤーモードです。例では効果を見るためにレイヤー全体の不透明度を70%にしています。
<乗算>
画像の暗い部分を掛け合わせるレイヤーモードです。完全な黒はそのまま黒く表示され、逆に完全な白は全く画像を変化させません。
<除算>
画像を明るくしながら色合いも変化させるレイヤーモードです。全体として白っぽくなり明るくなります。
<スクリーン>
画像の明るい部分を足し合わせるレイヤーモードです。完全な白はそのまま白く表示され、逆に完全な黒は全く画像を変化させません。
<オーバーレイ>
明るい部分はさらに明るく、暗い部分はさらに暗くするレイヤーモードです。下のレイヤーを基準に合成するので、下のレイヤーの画像が強く出ます。
<覆い焼き>
画像の明るさ強調するレイヤーモードです。色合いによっても結果の明るさが変化します。完全な黒を重ねた場合、下のレイヤーに影響を与えません。
<焼き込み>
画像の暗さを強調するレイヤーモードです。色合いによっても結果の暗さが変化します。完全な白を重ねた場合、下のレイヤーに影響を与えません。
<ハードライト>
明るい部分はさらに明るく、暗い部分はさらに暗くするレイヤーモードです。上のレイヤーを基準に合成するので、上のレイヤーの画像が強く出ます。
<ソフトライト>
明るい部分はさらに明るく、暗い部分はされに暗くするレイヤーモードです。上のレイヤーを基準に合成しますがハードライトより弱く上のレイヤーの画像が出ます。結果としてオーバーレイに近い効果になります。
<微粒取り出し>
乗算のように画像を暗くしますが、同時に色の鮮やかさを上げ色合いも変化させるレイヤーモードです。
<微粒結合>
スクリーンのように画像を暗くしますが、同時に色の鮮やかさを下げ色合いも変化させるレイヤーモードです。
<差の絶対値>
合成する画像の明るさの差を元に色合いを変えるレイヤーモードです。このモードで白を重ねると完全な色の反転になり、黒を重ねると影響を与えません。
<加算>
画像の明るさと色を足し合わせるレイヤーモードです。より明るくより色を強く出す効果があります。完全な黒を重ねた場合、下のレイヤーに影響を与えません。
<減算>
画像の明るさと色を減らすレイヤーモードです。より暗くより色を抑える効果があります。完全な白を重ねた場合、下のレイヤーに影響を与えません。
<比較(暗)>
重ねたレイヤーを部分ごとに比較して、より暗い方を適応します。全体として暗くなります。
<比較(明)>
重ねたレイヤーを部分ごとに比較して、より明るい方を適応します。全体として明るくなります。
<色相>
色合いを上のレイヤーに合わせ、明るさと色の鮮やかさは下のレイヤーに合わせて合成するレイヤーモードです。
<彩度>
色の鮮やかさを上のレイヤーに合わせ、明るさと色合いは下のレイヤーに合わせて合成するレイヤーモードです。
<色>
色合いと色の鮮やかさを上のレイヤーに合わせ、明るさは下のレイヤーに合わせて合成するレイヤーモードです。
<明度>
明るさを上のレイヤーに合わせ、色合いと色の鮮やかさは下のレイヤーに合わせて合成するレイヤーモードです。
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